USR型社会貢献

USRはUniversity Social Responsibilityの略で「大学の社会的責任」を意味しています。

これまで大学は、各分野に特化した専門的な教育を身につけさせる場として役割を担ってきましたが、近年は人間力を要請する場としても使命を拡大しています。その背景には、高校生の半数以上が進学する大学の大衆化、インターネットの発達により、仲間とFace to Faceで語り合う場の減少に伴う学生の孤立化、それらを要因とした大学生の質の変化があげられます。
本学は2006年度にチャレンジセンターを開設。様々な分野のプロジェクトを教職員が協働して支援するとともに、カリキュラムにもチームで課題に取り組むPBL(Project-Based Learning)型教育などを積極的に導入することで、多くの学生に社会的実践力を体得させる場を提供してきました。さらに、2006年度に現代GP(※1)の採択を受け「大学の社会的責任(USR)」を深く自覚し、教育活動の一環として社会貢献活動を行うだけでなく、それらを通じて卒業後も主体的に社会貢献活動を行うことのできる「USR型人材」を輩出することにこそ、その社会的使命があると考えました。本学のリソース(資源)やスケールメリットを有効に利用しながら、高齢化問題、環境問題など、学生が自ら地域や社会が抱える問題を発見するなど解決へ独自の活動を実施することで、よりよい社会への取り組みを行っています。
チャレンジセンターが進めてきたこのような教育?社会貢献活動に全学的な「知?人?力」を活かした研究活動を連動させる形で2013年度にはCOC事業(※2)に採択を受けました。本学のスケールメリットである全国の拠点7キャンパス周辺地域特有の課題や共通の課題を全ての教職員?学生が共有し、協力して解決策を見出す取り組みとして「To-Collaboプログラム」を始動。地域コミュニティの中核的存在としての機能強化を図っています。そしてチャレンジセンター(2021年度よりスチューデントアチーブメントセンター)では、「地域活性」「国際交流」「社会貢献」「ものつくり」「環境?動植物保護」など様々な分野において、座学だけでは経験できない実践的なプロジェクト活動に取り組んでいます。
また、設定した目標を達成できたかを振り返るなど自己評価するとともにアンケート調査および地域ニーズ調査から地域の協力者をはじめとする第三者評価を経て、本学の学生が身につけるべき4つの力「自ら考える力」「集い力」「挑み力」「成し遂げ力」を体得し、その能力や知識を社会に還元していきます。

※1 現代GP???現代的教育ニーズ取組支援プログラム
社会的要請の強い政策課題に対応したテーマ設定を行い、各大学等から応募された取組の中から、特に優れた教育プロジェクト(取組)を選定し、財政支援を行うことで、高等教育の活性化が促進されることを目的とする文部科学省による取り組み。
※2 COC???「地(知)の拠点整備事業」
大学等が自治体を中心に地域社会と連携し、全学的に地域を志向した教育?研究?社会貢献を進める大学等を支援することで、課題解決に資する様々な人材や情報?技術が集まる、地域コミュニティの中核的存在としての大学の機能強化を図ることを目的とする文部科学省による事業。

学生を中心とした社会貢献活動