心理?社会学科の特色を生かした講義をしています!

心理学の分野のひとつである「コミュニティ心理学」という講義が、春学期に開講されています。心理?社会学科では、「コミュニティ心理」について、心理学のみでなく社会学の観点からも学んでほしいと思っています。そのため、心理学の教員と社会学の教員がオムニバスで「コミュニティ心理学」の担当をしています。コミュニティ心理学の実践をしている心理学の教員と、コミュニティでの実践を行っている社会学の教員が、それぞれの実践を提示しながら授業を進めていきます。同じテーマについて心理学と社会学の両側面から学ぶ「コミュニティ心理学」は、心理?社会学科ならではの科目になっています。

コロナの感染が続く現在、私たちのコミュニティの在り方は大きく変化しています。コミュニティという概念は社会学から生まれました。もともとは実際に地理的に近い「地域」と「共同体感情」を中心とした概念でしたが、交通?通信手段の発達などに伴う社会の変化を受けて地理的な近さというものは希薄化し、より機能的概念化に変化してきました。コミュニティ心理学においるコミュニティは「人が依存することができ、たやすく利用が可能で、お互い支援的な、関係のネットワーク(Sarason, S)」とされています。コミュニティ心理学では、協働的な活動を通して、社会?コミュニティ?個人の性質を高めることを課題としています。
コロナの感染拡大により人と人が対面で会うことが制限される中で、コミュニティの在り方だけでなく質も変化していくことになるでしょう。そして、会えないからこそ自分の所属しているコミュニティの重要性を実感している人もいるかもしれません。今起こっている変化についても、講義の中で取り上げていきます。