秋セメスターから新しく実験の授業がスタートしています

健康学部健康マネジメント学科では、秋セメスターから3年次生を対象に実験の授業「健康科学実習」を開講しています。実際の生活や社会で活躍する際に必要な自ら考え結果を出すための応用力や、健康を支える科学的な視点を養う力を身につけることを目的とした授業です。毎週金曜日に5号館1階の実習室で2コマ続けて開講しており、学生たちは教室の前と後ろの2グループに分かれ、1教員につき2~3週を1クールとして順番に課題に取り組んでいます。

11月13日の授業は、池内眞弓准教授と安田佳代講師が担当しました。池内准教授は「環境中の二酸化窒素の測定」をテーマに、学生が24時間持ち歩いたフィルターを試薬につけることで色の違いによる二酸化窒素の量を測定。また、「ペーパークロマトグラフィーの基礎」として、濾紙に色素をスポットし、溶媒につけることで色がどのように分離するかを観察しました。安田講師は口腔内の粘膜からDNAを抽出し、アルコール代謝関連遺伝子の多型を調べ、「遺伝子の多様性」について学べる実験を指導しました。

渡辺菜那子さんは、「座学で学んできた実験を自分でもやってみたいと履修しました。春学期はすべての授業がオンラインだったので、こうして同級生と一緒に実験できるのはとても楽しい。1期生なので、まだ新しい実験器具を使えるのもうれしいです」と話し、瀧澤彩香さんは、「小学生のころから理科の実験が好きで、この授業を楽しみにしていました。ペンの色素がわかる実験は特に面白かった」とコメント。綿野義人さんは、「きちんと手が洗えているかブラックライトを使った実験が印象的でした。宮沢正樹講師が担当した脂肪細胞を染色する実験は失敗してしまいましたが、成功した場合との違いが目に見えてわかり、それもいい経験になりました」と感想を話しています。

安田講師は、「卒業研究などにつながる実験の技術を学ぶことはもちろん、データを取得し考察する難しさを感じ、失敗も経験しながら自ら考える力を養ってほしいと考えています。健康科学を理解するうえで、結果の一つひとつがどのように導き出されているかを理解し、教科書だと簡単に見えることも、自分で経験することで違った視点が見えてくれればと思います」と期待を語りました。