中村助教が「IEEE Reliability Society Japan Joint Chapter」の論文賞を受賞しました

中村助教が「IEEE Reliability Society Japan Joint Chapter」の論文賞を受賞しました情報理工学部コンピュータ応用工学科の中村太信助教がこのほど、「IEEE ReliabilitySociety Japan Joint Chapter」の論文賞を受賞。9月22 日にオンラインで開催された「2020 年度 Chapter Awards 受賞記念講演会」で研究発表しました。IEEE は世界160カ国以上、40 万人以上の会員を有する研究組織で、人類社会の有益な技術革新に貢献するべく国際会議の開催や論文出版、標準規格の策定などの取り組みを展開しています。その中で、信頼性工学に関わる IEEE Reliability Society の日本支部である IEEEReliability Society Japan Joint Chapter で中村助教は論文賞を受賞しました。

今回受賞した研究テーマは、「Connected-(r,s)-out-of-(m,n):F システムにおける最適配置問題」です。現代社会はさまざまなシステムに支えられており、故障した際には私たちの生活に甚大な影響を与える場合も数多くあります。中村助教は、システムの安定的な稼働を保証するために、現実システムを数理モデルに置き換え、故障のリスクが発生しにくい最適なシステム配置を見つけるためのアルゴリズムの構築に関する発表を行いました。

中村助教は、「今回の研究成果は2018 年に投稿し、査読を経て2019 年度にオンラインで論文を公開したものです。その後のさまざまな研究にもつながる基礎研究として評価され、20 年度に論文集にも掲載されたことから今回の受賞が決まりました。信頼性分野の最適配置問題は、世界的に研究が進んでいる一方で、非常に奥深く難解でもあります。多くの研究では近似解を求めることが多い中で、私自身は最適解、つまり正解を求めるよう努めています。この研究テーマにおいて世界トップレベルの研究者になれるよう、今回の受賞を励みにより研究活動に打ち込んでいきたい」と抱負を語っています。