教養学部と健康学部が「認知症サポーター養成講座」を開催しました

教養学部と健康学部では7月24日と26日に、湘南キャンパスで「認知症サポーター養成講座」を開催しました。9月21日に平塚中央公民館で開かれる認知症月間特別企画「ひらつかオレンジフェス」の運営協力に向け、認知症について理解を深めることを目的に実施したものです。今回は教養学部芸術学科の近藤真由准教授のゼミと、健康学部健康マネジメント学科の菅野和恵教授と阿部正昭教授のゼミから学生と教員計32名が参加しました。

24日には10号館で、教養学部の学生と教員向けに平塚市よろず相談センターの職員による講義を実施。26日には5号館で健康学部の学生と教員を対象に、歯科訪問診療などを行う株式会社松井ライフプロデュース代表取締役社長の上原孝介さんが講義しました。現在全国には講座を受講した1500万人以上の認知症サポーターがおり、患者本人とその家族をサポートするコミュニティ『チームオレンジ』が各所で活動しています。上原さんは、患者本人とその家族を認知症サポーターとつなぐ自治体職員(チームオレンジコーディネーター)の養成研修などを担当する神奈川県の「オレンジ?チューター」を務めており、自身の経験から多様な認知症の症状や患者と家族の関わり方、早期治療の重要性を解説。「早くから認知症サポーターが関わることで患者一人ひとりに適した支援をすることができるため、皆さんには患者やその家族と行政とのつなぎ役になってもらえれば」と話しました。

続いて、余命宣告を受けた患者のカウンセリングで使用されるカードゲーム「―もしものための話し合い―もしバナゲーム」を、5~6人のグループに分かれて実施。「大事な人が認知症になったら」をテーマに、「家族と一緒に過ごす」「ユーモアを持ち続ける」「あらかじめ葬儀の準備をしておく」「誰かの役に立つ」といったカードの中から自分の考えと合うものを3枚手元に残し、「神経質になりすぎないよう接したい」「周りの人たちで話し合い、患者を支える家族の意志をすり合わせられるといい」「家族以外にも話を聞いてくれる人が必要」とグループ内で意見を交わしました。上原さんは、「ゲームを通じて、自分たちの役割やサポーターとしての活動を想像してもらいたい。今日の講座はスタート地点であり、今後は自分たちのできる範囲で活動してみてください」と語りかけました。

9月21日の「ひらつかオレンジフェス」では、認知症の方やその家族、医療福祉関係者を中心に結成された「ひらつかオレンジオーケストラ」と学生たちが舞台で演奏するほか、スタッフとしてイベントの運営をサポートする予定です。