歴史学科考古学専攻の学生が古代エジプトのパピルス文書修復研修に参加しました

歴史学科考古学専攻の学生が古代エジプトのパピルス文書修復研修に参加しました

文学部歴史学科考古学専攻の3年次生3名が、8月から9月にかけてアメリカ?ミシガン大学とドイツ?ベルリン博物館で行われた古代エジプトのパピルス文書 の修復研修に参加しました。本学では昨年度から3年計画で、本学が所蔵するパピルス文書(鈴木コレクション収蔵※)を修復保存?解読?出版する国際プロ ジェクトを進めており、その一環で学生を日本初のパピルス修復師として養成することを目指しています。8月11日から15日までミシガン大学で行われたパ ピルス文書の修復ワークショップには、小野智仁さん、藤沼一貴さん、和田山千暁さんが参加し、そのうち小野さんと和田山さんは8月17日から9月17日ま でベルリン博物館でインターンシップとして修復作業を経験。世界トップレベルの修復師のもとでさまざまな知識や方法を学び、技術の向上を図りました。

3名はいずれも昨年11月に湘南キャンパスで実施した「パピルス文書修復ワークショップ」で学び、以後、本学所蔵のパピルス文書の修復に取り組むなど、修 復師を目指して研鑽を積んでいます。ミシガン大学では修復師のライラ?ロー?ラム氏による指導のもと、パピルス紙を水でぬらしてしわや汚れを取る技術の習 得に励みました。その後、小野さんと和田山さんは、昨年本学で実施したワークショップの指導者でベルリン博物館のパピルス修復師のミリアム?クルシュ氏に 招かれ、ベルリン博物館でのパピルス修復作業に参加。約1カ月にわたり、「死者の書」など貴重なパピルス文書の修復に携わりました。

小野さんは、「ベルリンでは、日本では目にすることのできない大型のパピルス修復作業を経験することができました。修復前後の写真撮影などの重要な工程を 学べたことも収穫です」とコメント。藤沼さんは「正確な修復ができるよう細かいところまで観察することの大切さを痛感しました。鈴木コレクションの修復を 続けながら、さらにスキルアップしたい」と語りました。また、和田山さんは「パピルス紙の状態に応じて最適な修復方法を選択するためには、いろいろな方法 や技術を知ることが大切です。今回、2つの研修に参加したことで自信がつきました。学んだ技術を今後の修復に生かしたい」と意欲を見せていました。

ミシガン大学でのワークショップに同行したプロジェクトの運営を担当する山花京子准教授(文学部アジア文明学科)は、「今回の研修で学生たちは、修復技術 はもとより、プロフェッショナルの厳しい姿勢や覚悟も学んでくれたと思います」と充実した研修を振り返ります。「修復師になるためには、ヨーロッパなどで 製本師の学校へ行った後、パピルス修復工房で修行をすることになります。長い道のりですが、学生たちには強い気持ちを持ち続けて頑張ってほしい」と語って います。

※鈴木コレクション:2010年に本学が故鈴木八司名誉教授のご遺族より寄贈を受けた古代エジプトおよび中近東の考古学資料約5000点や写真資料約1万 5000点などで、質量ともに日本有数のもの。大学の資産としてデータベースを作るため、13年春より文学部歴史学科考古学専攻の学生ボランティアらが中 心となって整理作業を進めています。

歴史学科考古学専攻の学生が古代エジプトのパピルス文書修復研修に参加しました

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