芸術学科の近藤ゼミが秦野市?下大槻団地で「脳イキイキ音楽療法」を開催しています

教養学部芸術学科では4月22日から毎週月曜日に、神奈川県秦野市の下大槻団地で居住する高齢者を対象とした「脳イキイキ音楽療法」を開催しています。本学科ではこれまで音楽療法を専門とする近藤真由准教授の指導のもと、地域の病院や放課後等デイサービスといった施設を訪問して音楽療法のプログラムを実施してきました。今年度からはこうした活動と並行して、近藤ゼミの学生が地域に暮らす高齢者のコミュニティを活性化させることを目的としたイベントを発案し、株式会社URコミュニティ神奈川西住まいセンターとの共催でこの活動を初めて実施しています。なお、感染症拡大防止のため、マスクの着用や室内の換気を十分に行った上で運営しています。

5月20日の回では、「花」をテーマに選曲した1時間のプログラムに団地在住の高齢者19名が参加しました。1曲目の『バラが咲いた』を歌う前に、誤嚥を防止するために口と舌の動きを訓練する「パタカラ体操」を紹介。学生が「『バ』『ラ』『タ』など舌を大きく動かす箇所を意識し、口を大きく動かして歌ってみましょう」と呼びかけながら合唱しました。続いて『この広い野原いっぱい』を歌う際、「団地の階段を上るときに息切れしないよう、肺活量を鍛えましょう」と、学生の合図で息を大きく吸い、一息を長く歌いあげました。合唱のほかにも、学生によるオーボエの演奏披露や、片手で振るだけで美しい音が柔らかに響く「トーンチャイム」という楽器を配り、『上を向いて歩こう』の合奏唱で大いに盛り上がりました。また、曲の合間には学生が自身の好きな花を紹介し、花言葉や季節の話題で参加者とコミュニケーションを取る場面も。最後は手拍子に乗せて『一人の手』を合唱して締めくくりました。

ゼミの大学院生は、「初回から続けて来てくださる方も多くとてもうれしい。数年前は感染症対策のためオンラインで演奏会を実施したこともあるのですが、やはり対面のコミュニケーションや生演奏に勝るものはありません。毎回テーマを変えて選曲しているので、今後も多くの方に参加してもらいたい」と笑顔で語りました。