付属高校の生徒を対象に阿蘇くまもと臨空キャンパスで農学部体験留学「アグリ?サマーキャンプ」を開催しました

農学部では8月4日から6日まで、阿蘇くまもと臨空キャンパスを会場に学園の付属高校の生徒を対象とした体験留学「アグリ?サマーキャンプ」を開催しました。豊かな自然環境や実習施設を活用し、実験や実習活動を通じて本学部の教育内容を伝えることを目的として例年実施しているものです。今回は、付属浦安高校、付属高輪台高校、付属相模高校、付属静岡翔洋高校、付属熊本星翔高校、付属福岡高校、付属市原望洋高校、付属望星高校、菅生高校から過去最多となる43名が参加しました。

4日ははじめにオリエンテーションを行い、大学院農学研究科長で農学教育実習センター長を兼務する岡本智伸教授や農学部長の星良和教授らがあいさつ。星教授は学部の概要について紹介し、「農学は生命を育む学問であり、本学部ではバイオとデジタルの融合によって未来を拓くため多彩な研究を展開しています」と語りました。続いて動物科学科の伊藤秀一教授による「動物のストレスに配慮した飼育方法を考えよう~動物行動学とアニマルウェルフェア~」と題した体験型の授業を開講。動物のストレスに配慮した飼育方法を考え、ヨーロッパを中心に世界的なルールが検討されるなど近年注目を集めているアニマルウェルフェアについて解説したのち、飼育環境下においても動物の能力を発現させ、暇な時間をつくらせない取り組みである「環境エンリッチメント」を実践するワークショップとして、ニワトリにエサを与える仕組みをペットボトルやクリアファイルを使って工作。完成後には鶏舎に移動し、実際にニワトリがエサを食べる様子や行動を観察。さらに、各畜舎で動物の飼育管理を体験しました。

期間中、生徒たちはほかにも食生命科学科の平野将司准教授による「色素アントシアニンで食品の酸性?アルカリ性を見分けよう!」、農学科の増田優講師による「植物からのDNA抽出」をテーマにした実験に臨んだほか、グループに分かれて牧場や農場、食品加工場での実習に取り組みました。また、2日目の夕刻には交流会も行い、本キャンパスで作られた食材を使ったバーベキューを楽しみながら教職員や農学部の学生らと親睦を深めました。

参加した生徒たちからは、「畜舎の動物たちとの触れ合いを通じて、命の大切さを感じました。また、農場で採れたてのトマトを食べた際には、作った人の能力でこんなにも味が違うものなのかと感動しました」「初めて知ることばかりで、もっと農業に関わってみたいと思いました」「普段暮らしている東京では体験できないことばかりで、非常に貴重な学びの機会になりました」といった感想が聞かれました。