オンライン公開セミナー「プロダクトづくりの最初の話『-クリエイティブディレクターの視点から-』」を開催しました

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経営学部経営学科では7月11日に、オンライン公開セミナー「プロダクトづくりの最初の話『-クリエイティブディレクターの視点から-』」を開催しました。プロダクト(生産品?製品)の開発過程や起業?経営などについて学生が学ぶ機会を設けようと本学科のアルマズヤッド オスマン講師が企画したもので、奈良県?東吉野村を拠点に活動するプロダクトデザインレーベル「A4/エーヨン」の菅野大門氏(プロダクトデザイナー/ファウンダー)を講師が講演。学生や教職員ら約100名が聴講しました。

菅野氏は自身の出身地や経歴、代表作品などについて手描きの年表を用いて説明した後、雄大な自然に囲まれたアトリエを画面に映し、グッドデザイン賞を受賞した「tumi-isi」やイスとしても使用できる本棚「book stool『普段は棚、ときどき椅子』」、アトリエを囲む山々に生えている吉野杉を用いた「吉野杉のカッティングボード」など、自身の代表作を紹介しました。制作時に意識していることについて、「家族を亡くした経験から自分も明日生きているかわからないと考えるようになり、丁寧に作られた家具や骨董品など、長年存在する物に興味を持つようになりました。作品を作るときには、人間の本質に基づくような“100年先も残るもの”を目指しています。これはものづくりだけでなく、学生の皆さんが学んでいる経営?ビジネスでも必要な視点だと思います」と説明。また、2013年に移住した東吉野村が自身の制作活動に適した環境であると話し、「『こういうことがしたい』という思いがあれば、まずはそれに適した環境に身を置くことが大切。いいグラスを一つ買うと、いいお酒が飲みたくなったり落ち着いて食事できる場所が欲しくなったりしますよね。何にお金をかけるかは人それぞれですが、生活の質を上げて自分に合った環境をつくることが、いいものを作ることにつながっていると思っています」と語りました。

講演後は、経営やデザインを学ぶ学生らから多くの質問が寄せられ、好きなことに打ち込む大切さや消費者向け製品にとってのデザインの役割、プロダクトデザインの本質などについて活発に意見を交換。聴講者に向け、「この講演を通じて本質の見出し方や審美眼など、何か参考にしてもらえたらうれしい。機会があればぜひアトリエに遊びに来てください」と笑顔で呼びかけました。