応用科学科の秋山教授が相模原市立谷口台小学校で講演しました

工学部応用化学科の秋山泰伸教授が11月2日に、相模原市立谷口台小学校の4年生を対象に「チャレンジ?ゼロプラ ドクターアキヤマに聞いてみよう」と題して講演しました。同小学校では4年生が総合的な学習の時間にSDGsについて学んでおり、17ある目標のうちの「海の豊かさを守ろう」をテーマにプラスチックゴミによる環境問題について調べ学習を行っています。今回の講演会は、その中で生じた疑問や調査した成果について専門家から学ぶことを目的としています。

初めに秋山教授が、自身の小学校時代の思い出や大学での研究事例を紹介。本学所蔵の「澳门特区赌场_澳门英皇娱乐_彩客网官网推荐古代エジプト及び中近東コレクション(AENET)」の一つである硫黄性ビーズネックレスを再現した研究に触れ、「硫黄は熱で溶けるため、古代エジプトではさまざまな形に成形されており、“古代のプラスチック”といえるものでした。一方、私たちが普段手にしているプラスチックは石油を原料に人間が開発したもので、元々自然界にあったものではありません。プラスチック製品は安く大量に生産することができ、ペットボトルやエコバッグ、洗濯のりなど、私たちの生活の身近なものに使われています」と説明しました。続いて生徒たちが、校内や学校近隣でのゴミ拾いでプラスチックゴミが多く集まったことや、マイクロプラスチックが環境汚染や海洋生物への影響が懸念されることを報告。秋山教授は、「海に流れ出たゴミを魚や海洋生物が食べてしまうと、うまく排出できない、着色用の添加物が毒となってしまうといった悪影響が出てきます。プラスチックは元々地球上に存在していなかったものなので、一緒に生きていく準備ができている生物はまだいません。現在の解決策としては、リサイクル?リユース?リデュースの『3R』の実施や、土に還る生分解性プラスチックの開発などが行われていますが、費用などの課題も多い。しかし、皆さん一人ひとりがどうすればいいかを考え行動することが、地球環境を守ることにつながります。今回の授業をきっかけに、この問題や課題について一緒に考えていきましょう」と語りかけました。

授業の合間には、風船やペットボトル、洗濯のりといったプラスチック製品を用いた科学実験教室も実施。液体窒素に風船を浸したりスライムを作ったりと、生徒たちは楽しみながら科学や環境について学びました。