「第2回精密工学科ハンドスピナー選手権」を開催しました

工学部精密工学科では1月18日に湘南校舎で、「第2回精密工学科ハンドスピナー選手権」を開催しました。製図の方法から実際の作品が完成するまでを体験してほしいと、窪田紘明講師(機械工学科)が担当する3年次生の授業「精密システムデザイン」の一環で企画したものです。履修学生たちは4、5名のグループに分かれ、中央のベアリング部分を2本の指で持って回転させる「ハンドスピナー」のデザイン案を出し合って構想を進め、続いて各自が人間工学や流体力学、機械力学などの知識を生かして改良を重ねてきました。株式会社JMCのオンライン見学会なども通して学びを深め、学生の設計データに沿って同社が3Dプリンターで部品を制作。学生たちは重りをつけたり、色を塗ったりして完成させました。

当日は18名の学生が参加し、7グループごとにハンドスピナーを回す時間を2回計測。よいほうの記録を個人のタイムとし、団体部門ではグループの平均タイムが126.33秒(2分6秒33)のグループ「ひさき」が、個人部門では山下和哉さんが222秒(3分42秒)で優勝し、窪田講師から入賞者に賞品を贈りました。また、力学デザインや意匠デザインに優れた7作品をグッドデザイン賞として選出。マーガレットをイメージし、回すと花びらが増えて見える「回すと花が咲くハンドスピナー」(西山美里さん)や、デザインを美しく見せる黄金比にこだわった「黄金比ハンドスピナー」(高野幸大さん)、手裏剣型や3つのベアリングを信号機の色に塗った作品など、7名がそれぞれのこだわりを披露しました。

個人部門で優勝した山下さんは500円硬貨9枚を重りにするハンドスピナーでグッドデザイン賞も受賞し、「タイムは自信がありましたが、デザインでも評価していただけるとは思っていませんでした。設計だけでなく、実際の形になるところまで経験でき、とても面白い授業でした」と語りました。窪田講師は、「3Dプリンターで出力するとベアリングの穴が若干小さくなるなど、図面を作るだけではわからないこともたくさんあったと思います。手のサイズに合わせた大きさで外側に重りをつけるのがセオリーですが、それぞれに工夫を凝らし、失敗もしながら多くのことを学んでくれたのでは」と話していました。