医学部医学科の学生がウズベキスタン、タジキスタンの保健医療機関を訪問しました

医学部医学科の6年次生3名が、2月8日から11日にウズベキスタン、13日、14日にタジキスタンの保健医療機関を訪問。公衆衛生や医療体制について学びました。この訪問は、中央アジア諸国における保健医療の実情を知りたいとの学生の希望を受け、衛生学公衆衛生学領域の木ノ上高章准教授が独立行政法人国際協力機構(JICA)等の協力を得て企画したものです。

ウズベキスタンでは、国立歯科研究所、国立リハビリテーションセンター、サマルカンド医科大学、ファミリークリニックなどを見学。バザールでは食品衛生の実際についても学びました。タジキスタンでは、シフォバクシ国立医療センター、イシツクロール病院、アビセンナ医科大学、保健センターなどを訪問。JICAタジキスタン事務所も訪れ、現地の保健医療の現状や課題、同国に対するJICAの支援などについて所長から説明を受けました。

鈴木比奈子さんは、「低所得者に対する援助や予防医学に関する政策をはじめ、医療施設?設備の実情、伝統医療に関する知見を深めるとともに、人々の食事と生活習慣病、消化器系疾患などとの関連も知ることができました。この経験を外国人の患者さんに対する診療に生かしていきます」とコメント。和田菜々子さんは、「複数の医療機関の見学や市場の人々との交流を通して、日常生活における感染対策への意識や公衆衛生の実情を体験的に学び、保健医療に関する新しい視点を得られました。欧米や日本周辺の国だけでなく、世界に目を向けて医療を捉えていきたい」と意欲を見せていました。岡本大輝さんは、「医療には歴史や文化、習慣が反映されるため、医療政策を提供する側にも支援する側にも、そうした背景に対する深い理解が必要だと実感しました。今回の体験を基に、世界から求められている医療とは何か、真に貢献できる医療とは何かを考えていきたい」と話していました?

指導した木ノ上准教授は、「JICAをはじめ、本学が実施していた『21世紀保健指導者養成コース』修了研修員の協力で充実した訪問になりました。参加した3名のうち2名は5年時に本学科のタイ研修に参加するなど、国際保健にも目を向けながら学修しており、今回は“欧米や東南アジア以外の国についても学びたい”という希望を受けて協力しました。学生たちはこうした経験を生かし、医学生が卒業までに身に付けるべき能力の一つとして本学科が掲げる『グローバルな視点』を持った良医として活躍してくれると思います」と期待を語っていました。

※所属?肩書?学年は当時